2016年2月1日
日立コンサルティングは、国内最大級の学生ハッカソンであるJPHACKS2015にスポンサーとして参加しました。
JPHACKSとは、東京大学主催の日本最大級の学生ハッカソンであり、今年は全国の大学からの61チームが、30時間という限定された期間内でアイデアとその実現能力を競うイベントとなります。そこでの数々の面白いプロダクトとそのプレゼンテーションから感じた沢山の素直な驚きと感動、企業人として認識した課題などをご報告します。
本イベントの特徴って大きく2つあると思っていまして、一つは開催地が“日本”であること、もう一つは挑戦者が“学生”であることです。あえてオジサンといっちゃいますが、私を含む考えの古い人間からすると、ハッカソンに抱くイメージとしては、前者の開催地という面ではアメリカ西海岸が本場なイメージ、後者についていえばビジネス的な観点は弱いんじゃないかなと現地に足を踏み入れるまでは思っていました。
結果、この2つのオジサンの先入観は完全に裏切られました。“日本”の“学生”だって凄いです。プレゼンも滅茶苦茶面白くてあっというまに時間が過ぎていました。エンドロール中にもう一回見たいなという映画ってそうそう無いと思いますが、映画に例えるとそんな感じです。すっかりハッカソンのファンになりました。
とすっかり勝手に盛り上がっていますが、オジサンの驚きと感動をお伝えする前にこのイベントについてもう少し解説させてください。このハッカソンは、11/28と11/29の2日間に開催される予選と、12/12に開催されるファイナルより構成されます。先ず、予選ですが、参加チームは「World Challenge」「Academic」「Civic Tech」の何れかの部門にエントリーし、30時間内にプロダクト制作(プログラミング)とプロモーションビデオを作成しなくてはなりません。その制作されたプロダクトはオンライン審査を経て、ファイナルに進出する15チームが絞り込まれます。そして、15チームはファイナルで再度プレゼンと審査員との質疑応答を行い、各部門最優秀各1チームが当日発表されます。我々、日立コンサルティングは、予選のハッカソン会場(東京大学に御邪魔しました)、ファイナルにおける全チームのプレゼンテーションを観覧させて頂くとともに、スポンサー賞(日立コンサルティング賞)の選定にあたって全てのプロダクトを拝見しました。こんな関わりをもって、前述の驚きと感動、課題認識となったわけです。
ちなみに、日立コンサルティング賞は「毛蟹ファンクラブ」(Academic部門賞も受賞!)の皆さんに決定しました。学生視点からのハッカソン像は、次回コラムで彼らとの対談交え報告したいと考えていますので、ご期待ください。
さて、随分前置きが長くなりましたが、学生の“凄さ”は以下の4つと整理してみました。そして、学生の皆さんがこういった能力を具備するに至る背景として、スマホの存在が非常に大きいのかなと想像しています。物心ついた瞬間から、スマホがあって、SNSや動画共有サイトに使いこなした世代はこんな能力や感性をもっているんだと…、敬意を表して“スマホネイティブ世代”と呼びたいです。
最後になりますが、4つの素養をもつ“スマホネイティブ世代”と我々企業はどう向き合っていくべきか考察したいと思います。上の方で熱く語らせてもらいましたが、彼らの素養は企業のイノベーションに寄与する可能性が大いにあることは間違いないので、彼らの素養を理解して、それを生かせる土壌作りを我々企業はしないといけないと考えます。日立コンサルティングでも、先ずは彼らの理解から始め、育成・評価制度への組み込みなど定着化を真剣に検討していきたいです。
異なる観点ですが、企業にはスマホネイティブ “ではない” 若手が存在します。彼らは、近未来に“スマホネイティブ”と対峙する局面が必ずきますので、同じ武器(能力)をこれから準備して戦うのか、違う人種と割り切って共存する方法を探るのか、無視するのか、検討しておくべきと考えます。
と、たった数日間の参加でしたが、想像すらしなかった刺激と課題提起を頂いたハッカソンでした。皆さんもチャンスがあったら是非、空気を体感しに行ってみてください。私もファンになったので、異なるハッカソンイベントも弊社若手を巻き込んで体感していきたいです。
以上
荒浪 篤史 株式会社 日立コンサルティング ディレクター
ハッカソンに協賛したことで、“スマホネイティブ世代”などと呼ばれる現役の学生たちと交流する機会を得ることができました。
物心ついた時から、日常にスマホがあって、SNSや動画共有サイトを当たり前に使いこなす世代は、こんなに凄い能力や感性をもっているんだと驚くことばかりでした。
当コラムでは、そのスマホネイティブ世代の能力がどのようなもので、これからのIT業界においてどんな活躍が期待できるのか、更に、我々企業は彼らとどのように向き合っていくべきかについて考察してみたいと思います。
※記載内容(所属部署・役職を含む)は制作当時のものです。