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成長する復興に向けて
日立コンサルティングが宮古市の復興プロジェクトに参画

2012年5月31日

株式会社日立コンサルティングは、東日本大震災からの復興をめざす岩手県宮古市の復興事業である『宮古市復興重点プロジェクト事業推進支援等業務委託』に関して2012年5月16日付で宮古市との契約を締結しました。日立コンサルティングは、これまで培ってきた国内外のまちづくり等社会イノベーション領域のコンサルティングに関する経験とノウハウを結集して、宮古市の将来に向けた復興を支援していきます。

宮古市は岩手県の三陸沿岸部に位置し、本州最東端である魹(とど)ヶ崎を擁する「本州最東端のまち」として三陸沖の豊富な海洋資源と、陸中海岸国立公園の代表的な景勝地である浄土ヶ浜などをはじめとする豊かな自然環境、また新里地区・川井地区など山間部を擁することで、古くから水産業・林業で栄えてきました。
江戸時代以降は海運の要所となり、盛岡から延びる閉伊街道が整備され人やモノの流れが生まれたことで、近代以降は製造業や観光業といった二次・三次産業も盛んになりました。その一方で、周囲を山と海に囲まれる地理環境から「陸の孤島」とも呼ばれてきました。

2011年3月の震災発生後は早期に復旧のための懸命の活動が行われ、被害を受けた地域の復興が進んでいますが、50年後、100年後に持続していく街を作り上げていくためには、豊富な自然環境やこれまで築き上げてきた産業基盤と立地環境とをうまく拡がりのある復興につなげていくことが必要とされています。

市では震災発生から3ヶ月も経たない2011年6月1日に「宮古市震災復興基本方針」を立案し、市全体としての復興計画づくりを進めていくための「復興推進室」を設置しました。その後、2011年10月には「復興基本計画」が、2012年3月には「復興推進計画」および住民主体による被災33地区別の「復興まちづくり計画」が策定され、市民と行政が一体となった本格的な復興事業が進められようとしています。

復興計画の中でも「重点プロジェクト」と位置付けられる5つのプロジェクトに関しては、それぞれが相互に連携をしながら全体として整合性を持ちよりダイナミックな事業の推進が求められています。また、市が掲げる復興計画は復旧期〜再生期〜発展期という長期にわたるプランが策定されており、復旧〜復興の流れを長期的な市の発展に繋げていくための将来に向けた成長戦略が求められています。

日立コンサルティングではこれまで、国内外のパートナーと連携しながら日本国内の自治体、また海外の都市開発案件に関する提案活動やプロジェクトに参画してきました。
それぞれのプロジェクトは異なる目的を持ち、異なる課題を解決するための活動ですが、その発想は共通しており「世界に開かれたイノベーションの機会を街に作りだし、それにより街にオンリーワンの特徴や他では得られない魅力を生み出し、街の持続可能な成長や発展につなげていく」というものです。

日本全体に目を向けると東北に限らず人口減の時代を迎え、戦後に国民1人ひとりが抱いた将来の成長や夢を描くことが困難な時代になっています。それぞれの地域では自分たちの未来のために、従来の発想を転換して新しいマインドを持って街づくりを進めていくことが求められています。そうした中で被災した街がどのようなビジョンを持って復興を進めていくのか世界中が注目しています。世界から英知を結集して被災地にオンリーワンの特徴や魅力を持たせ、新しいイノベーションにより成長をもたらすこと、日本という国そのものがもう一度力強く復活して発展していくための変化の「きっかけ」としての役割が期待されています。

そうした東北と日本の将来に対する想いと、これまで街づくり・公共・社会インフラ分野等で培ってきたコンサルティングノウハウを最大限に活かして、宮古市の重点プロジェクトがより一体感を持ち効果的に進んでいくこと、また宮古市が将来の成長に向けて明確なビジョンとコンセプトを描いて復興計画に基づく事業を進めていけるよう支援を進めていきます。

写真
浄土ヶ浜(提供:宮古市)

本件に関するお問い合わせ

株式会社 日立コンサルティング
マーケティング&コミュニケーション部 担当:安部(あべ)
TEL:03-6779-5508

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