社会イノベーションコンサルティング本部
コンサルタント
奥野 あずさ
日立コンサルティングに入社後、海外事業立ち上げ支援プロジェクトにジョインし、東南アジアに頻繁に出張していました。当該事業領域に関する制度・業務・IT等の専門知識に加え、現地国の法制度・商慣習・社会課題等を含めた事業開発に必要な知見を習得しながら現地のカウンターパートとやり取りすることは、チャレンジングでしたがやりがいがありました。入社当初はアナリストで入社し、約1年でコンサルタントに昇進。メインで業務を担当するようになりました。
入社して4年が経過した頃、地方に住む母が体調を崩し入院することになりました。療養期間は半年程でしたが、突発的に帰省する必要が生じお休みを頂いたり、一時的にリモートで作業したりと、それまでと同じペースで働くことは難しくなりました。
この出来事が、私にとってのワークライフバランスを考える最初のきっかけです。それまでは仕事が生活の中心で、仕事にやりがいを感じられるか、楽しいかが自分にとってとても大切だった。でも、それだけでいいのだろうかと。母の療養中に家族や友人と過ごす時間が増えたことで、仕事以外の時間も大切で、彼らが支えてくれているおかげで仕事していられたのだと気が付いたのです。
これと同時期に結婚。ほどなくして妊娠がわかり、海外出張を控えるようになりました。そして毎日点滴を打ちに通院する程、酷いつわりが、妊娠6ヶ月くらいまで続きます。この時期も仕事量を調整しつつ、リモートワークで働いていました。
今振り返ってみると、こうしたライフイベントを、短い期間に立て続けに経験しながらも、仕事を変えたい、仕事を辞めたいと思うことはあまりなかったように思います。何かあるたびに上司に相談に乗って頂いたこと、当時のプロジェクトメンバーの方々にご理解頂けたことで、安心して仕事を継続できたからだと思います。本当に感謝が尽きません。
産休・育休については、同じプロジェクトのメンバーで既に育休を取得中だった同僚と度々お会いし、過ごし方の参考になるお話を聞けたのがありがたかったです。復職後の働き方についても、人事部の方から支援制度の説明に加え、ご自身の育児・仕事の両立の話を聞き、安心して休暇に入ることができました。
産休・育休取得前、会社から貸与されていたPC等デバイス類は情報管理の観点から全て返却。当初は会社との連絡手段が限られてしまうことに不安を覚えていましたが、いざ子どもが生まれて育児が始まると、育児は結構忙しいし、子どもと過ごすことが楽しくて。結果的に、仕事から完全に離れて、子どもと過ごす時間を満喫できました。
育休中は、今までの働き方を振り返り、今後どうキャリア形成していくか考える時間でもありました。仕事をしている時にはまとまった勉強時間が取れなかったIT分野の勉強をしたり、元々語学が好きなので語学の資格を取ったりしました。
復職に向けては、保育園見学と入園申請、病児保育やファミリーサポートの登録などの他、実家が両方遠方なので、夫と家事・育児分担などについて話をすることが多かったです。また、PC類は返却しましたが、上司やワーママの先輩等と定期的に近況報告する時間を設けて頂いて、会社で進行中の案件や、復職後の働き方についてお話を聞いて、復職のイメージトレーニングをしていました。
復帰してもうすぐ1年経ちますが、四半期ごとに、働き方について相談してから案件にアサインされるので、家事・育児とのバランスを取りながら仕事の感覚を取り戻していけている気がします。
復帰後半年程は子供の体調不良が多く、病児保育にお世話になったりお休みを頂いたりすることが多かったです。プロジェクトの上長に状況をご理解頂き、仕事面でもフォロー頂いていました。また、都度、夫と家事の分担や病気のときのお迎えなどについて相談し、家庭内で何とか吸収できる方法を模索しました。実際復職してみて、思ったようにはうまくいかないこともあるし、力不足を感じる場面も多々ありますが、どうにかやっていけるなという風には感じられています。