マーケティングにおいて金融業が特殊となる根本的な理由は、「無形性の高いサービスをマーケティングしなければならない」ことにあると考えられています。これは、金融業がサービスを提供するプロセスでは、顧客との接触機会が多く、中途段階での利便性や快適性といった要素が顧客の感じる価値に大きな影響を与えることを意味しています。
このため、オペレーションのプロセスをいかに設計し、顧客の満足度を高めるかが非常に重要な要素であると考えられます。
社会構造の変化やITの革新は、消費者のライフスタイルを大きく変革させるだけでなく、金融商品・サービスに対するニーズを多様化させてきています。こうした外部環境の変化により金融機関は、従来にも増して顧客本意の良質なサービスを適切なタイミングと適切なチャネルで提供することを強く求められており、そのためには他社との差別化を強く打ち出した顧客視点での独自のマーケティング・チャネル戦略を策定していくことが重要となってきています。
デジタルを活用してマーケティング目的を果たす手法。デジタルデバイス、デジタルテクノロジー、デジタルメディアを利用すると企業や消費者にさまざまなデータがため込まれる。その蓄積されたデータを活用しマーケティング効果を高める手法。
実店舗やECサイト、スマートフォン・アプリ、SNSといった顧客接点を統合し、時間や空間の制約なく、質の高い顧客体験を提供するマーケティング・コンセプト。
さまざまな施策で獲得した見込み客情報や企業が保有する顧客データを一元的に管理し、一人一人の状態をスコアやフラグで識別しながら、事前に設定したシナリオで、適切なコンテンツを適切なタイミングで届けることにより育成。見込み度を高めたうえでの営業やコールセンターへの引き渡し、来店促進施策への適用、オンラインでの購買促進活動などの施策を自動化する仕組み。
優秀なデザイナーやクリエイティブな経営者の思考法をまねることで、新しい発想を生み出そうとする手法。デザイナーが重視する生活者が、「どのような行動を取り」「どのような考え方をし」「どのような感情を示すか」を、詳細な観察やインタビューなどを実施し、把握することが発想の起点。
銀行・保険・証券などの各金融分野での業務コンサルティング経験と日立グループ企業が推進するSIプロジェクト支援から得たITに関する知見を基に、マーケティング戦略から実行施策立案までのプロセスを体系化しています。
戦略・施策および具体的なスケジュールなどをまとめた計画書
戦略実現に向けた各実行施策を有効に機能させるために必要となるデータ基盤とデータモデル案
ターゲット顧客が特定サービスを利用する際に、いつ、どこで、どういった行動をするかを想定し、チャネルを通じた送客線として図示したもの