2016→ 2024
新卒入社をした先輩社員として、前回インタビューを受けたのは入社3年目の頃でした。その時から「あらゆる日本企業を支援できる会社で働きたい」という思いがありましたし、家族に銀行員がいたこともあり、身近に感じていた金融領域でキャリアを重ねていきたいという希望をもっていました。
そして、入社約8年を数える今、入社した頃の希望通りに金融領域でずっと働き続けられているのはありがたい限りです。最短だと1か月あまり、長いと1年を超えるプロジェクトを10件ほど担当し、成果を残すことができました。特に印象に残っている案件は、大手証券会社のCRM導入支援プロジェクトです。競合に勝って獲得でき、チーム全体で日立グループのMVP賞を受賞できました。私自身が中心となって顧客にとって重要な成果物作成を任せていただけたことなど、思い出深い案件となりましたね。
そして今、マネージャーという肩書きを得て、チームビルディングに取り組んでいるのですが、ここまでのキャリアが全て順風満帆だったかと言うと、決してそんなことはありません。様々な課題を乗り越えたからこそ今がある―――、というのが、今の正直な思いです。
具体的にどんな“壁”に当たったかというと、とある政府系金融機関の基幹システム刷新プロジェクトに携わったのですが、なかなか成果を残せない焦りからか、ついハードワークになり過ぎてしまい、「どこまで仕事をすればいいのか」という全体像がわからなくなってしまったことがありました。当時、社内の研修制度を使ってビジネススクールにも並行して通い、がむしゃらにスキルを磨こうとしていた頃でしたが結果、無理がたたり体調を崩してしまいました…。
そのときに気づいたのは、完璧主義になり過ぎて、周りが見えなっているということです。当時の上司をはじめ、多くの方に声をかけてもらい、改めて「この会社には、メンバーの成長を見守ってくれるチームがあるんだな」ということを痛感しました。
働き方という部分で話を加えると、コロナ禍以降、金融系の案件でもリモートワークの併用がスムーズにできています。リモートワークを行う際には、必要に応じて自宅だけでなくサテライトオフィスも活用できるなど効率的な働き方を志向できます。一方で「自分自身で労働時間をマネジメントすること」の重要性も感じています。効率的な働き方によって生まれた“スキマ時間”には本を読んだり、勉強の時間に充てたり、時にはリフレッシュに充てることができています。あの時の“気づき”が、今の充実したワークライフを作ってくれたのだと思いますね。
キャリアを重ねる過程で様々な“チャレンジ”をさせてもらえるのは、前回のインタビュー時よりもさらに強く感じていて、日立コンサルティングの良いところだと考えます。段階を踏んで難易度の高いプロジェクトに関わらせていただいていますし、毎回“飽きることのない”新鮮な経験と出会うことに面白さも感じています。現在行っている、海外ベンダーを対象とした英語ベースのプロジェクトなど、私にとってはまさにチャレンジングで刺激的ですね。
また先ほど外部のビジネススクール受講について触れましたが、日立コンサルティングの社内でも学びの機会が充実しています。私の場合ですと、コロナ禍以降に様々なナレッジを共有する分科会の立ち上げに参加する機会をいただきました。自身の勉強にもなりましたし、取り組み自体をしっかり評価していただけ、励みになりました。総じて言えば「社員のことを見てくれている会社」だと実感しています。
加えて私が所属する金融DX&ITアーキテクチャディビジョンでは、定期的にランチ会や若手メンバーの懇親会が開催されるのですが、これらを通じて、異なるプロジェクトに取り組むメンバーと交流を図れる点も魅力の1つだと思います。多くの見識を得られますし、皆さんの人柄も相まって、私が日立コンサルティングで働き続ける理由の上位に挙げられる要素となっています。
入社3年目に受けた前回のインタビューと、入社9年目に入った今とでは、もちろん身についたスキルや立場が異なるのですが、一番の違いは「案件への向き合い方」ではないかなと思います。新人の頃はタスクをこなすことで精一杯。視点も限られてしまいますし、なかなか周りに目を向けることはできませんでした。
今はマネージャーという立場に就いたこともありますが、視野を広く持ち、真の意味で互いを尊重することを考えています。それは決して“よしなにやろうよ”と曖昧に応じるだけではなく、時にはメンバー間の“衝突”を伴うことも。とはいえ、対立ではなく意見交換ですし、違った意見のぶつかり合いも楽しんで、チームをマネジメントすることに注力しているところです。日立コンサルティングには私のような新卒社員だけではなく、様々なルーツやスキルを持った中途社員も多く存在しているので、多様性にあふれた空間だなと感じます。
それともう一つ、以前と今とでの変化でいえば、昔は「コンサルタントは黒子である」という意識でしたが、今は「様々な選択肢を示し、クライアントが最も納得できるチョイスができる」ように導く立場であるんだなと感じています。決してこちらから押し付けるのではなく、導くという点がポイントですね。
これまでのキャリアでコンサルタントとして継続して頑張ってきたことに対しては、入社時の自分に対する期待を大きく上回ったので、花丸を与えられると感じています。ですが、マネージャーとしてはまだこれから。もっとマネジメント力を高めなければと思いますし、「このジャンルの事なら、土生さんに聞けば間違いない」と周囲に評価してもらえる、自信を持てる領域を手に入れたいですね。
そして、将来の夢としては「土生さんのように、この会社で長くコンサルタントとして続けて働きたい」と言ってくれるメンバーを増やすことが目標です。長く働く、ということは、マネージャークラス以降を見据えたキャリアを考えることにつながります。しかし、前回インタビューを受けた新人の頃、当時の諸先輩マネージャーの働きぶりは私からすると能力の面だけではなく、ワークライフバランスの面でも“自分にはとてもできない”と敷居の高さを感じていました。しかし、この数年で会社もどんどん変わり、社員の働き方も変化しています。そんな中で自分自身が誰かのロールモデルになれたら最高だなと思いますし、そのためにもまずは自分自身が“効率的で、かつ質の高い働きぶり”を実現しないといけないなと。それが全てではないですが、少なくとも「仕事って楽しい」と胸を張れる部分をリーダーが持っていないと、良いチームは生まれないのではと考えているところです。