コンサルタント 神谷 弦
インダストリートランスフォーメーションドメイン
デジタルトランスフォーメーションディビジョン
My Path, My Choice. My Path, My Choice. My Path, My Choice.
就活に臨む際、「自分自身が商材となるフィールドで勝負がしたい」という思いがあり、当時は有形商材よりも無形商材を扱う企業の方が、より思いを叶えられるのではないかと考え、結果的に金融系商材を扱う事業会社に新卒で入社し、法人営業職に就きました。
ただ、実際に取り組んでみると、有事の際に初めて効力を発揮する商材の特性に対して、なかなかやりがいを見出すことができず、満足感も得ることができない状況が続いていました。そこで、より顧客エンゲージメントをダイレクトに感じることができる仕事への転職を決意し、さまざまな転職先を検討する中で、無形サービスであり、高度な顧客エンゲージメントが求められるコンサルティング業界が候補として挙がりました。
実は新卒の時点でも興味はあったのですが、「何のスキルも持たない自分にできるのだろうか」と敷居の高さを感じてしまい、踏み出せずにいました。一度社会に出て、法人営業を通じて大企業の幹部クラス、中小企業の経営者が抱える課題に向き合ったことで、一歩を踏み出す勇気が得られたのではないかと今になって思います。
転職先に日立コンサルティングを選択したのは、第二新卒採用としてチャンスがあったのはもちろんですが、日立グループならではのスケールの大きい事業に携わる機会があること、また、リモート勤務も併用できる等の柔軟なワークスタイルであったことも、背中を押してくれる要因となりました。
第二新卒として、2023年の4月に入社し、15名ほどの同期と一緒に3ヶ月間、みっちりと研修を受講しました。研修内容には、前職時代で学んだこと・経験したことを振り返るようなものもありましたし、初めて学ぶことも多くありました。ビジネスマナーや対人折衝に関してはある程度のスキルを持っていたとはいえ、コンサルティング業界で必須スキルである議事録の作成方法やロジカルシンキングを体系立てて学べたことは非常に勉強になりましたし、今でも日々役立っていると感じます。加えて研修後、さらに3ヶ月は仮配属のOJT期間となり、より実践的な対応方法や業務の流れを学ぶことができたので、この点も有難かったです。
そして何より、私にとって非常に大きかったのは、第二新卒としてオープンポジションの採用であったことです。正直に言えば、転職する時点で自身がどの分野に適性があるのか測りかねるところがあったので、各部門の詳細や案件紹介を聞いてから自身の志向性を整理したうえで配属が決まる、という流れは自分に合っていたと感じます。ポジションが決め打ちになる中途採用だったとしたら、応募する段階で構えてしまったかもしれませんし、入社後にギャップが生じてしまったかもしれないなと思っています。
なお、入社時研修については、第二新卒だけでなく同時に入社した新卒の社員も一緒に“同期”となり研修を受けました。ですが、互いに「新卒だから」「第二新卒だから」といった遠慮や気負いはなく、垣根を感じることは全くありませんでした。研修期間中は互いに励まし合い、今でも会社内で会ったときには雑談もしますし、定期的に集まって飲みに行くといった近い距離感を保っています。とても仲が良く、プライベートな領域も含めた相談相手ができたことも、財産のひとつです。
配属後、初めて参画したのは、日立製作所の全社CRM基盤構築プロジェクトでした。研修を通じて基礎的なコンサルスキルを学んでいたため、定例会の議事録作成は支障なくできましたし、会議のファシリテーションに関しても比較的スムーズにできた気がします。前職時代に培ったスキルを活かせた部分が大きかったかもしれません。
一方、チームで取り組む要素に関しては、かなり苦戦しました。当たり前ですが、プロジェクトは複数名のメンバーでチームを組んで行われます。資料作成一つとっても、上司からのレビューをどの段階で実施いただくか、どのようなタスク管理をすると全体がスムーズに運ぶかなど、試行錯誤の連続でした。前職では個人プレーの要素が強い営業職だったため、そういった点でもギャップが大きかったですね。
業務に取り組む中で、改めて気づいたことは、「質問する力」が大事であるということです。プロジェクトに参画した当初は正直、途中経過だけを聞いても何のことだかさっぱりわからない、という場面が数多く出てきます。そのような時でも、わからないことをわからないままで置いてしまうのではなく、周囲に聞いて確認したり、自分自身で調べたりとキャッチアップすることが重要です。当初は質問の仕方が上手くなく、必要な情報を十分に確認することができないこともありましたが、試行を重ねる中で情報収集しながら少しずつプロジェクトの全体像を掴めるようになりました。また、プロジェクトを通じてタスク設計スキルやドキュメンテーション力もアップし、次第に主体的に動けるようになったと実感しています。
加えて、徐々に「標準化された正解のないコンサルティング業」に取り組む醍醐味を感じられるようになっていきました。仮説を立て、段取りを組み、タスクを分解し、アウトプットしたうえで「クライアントが抱える真の課題」に対する解決策を導く。こうしたコンサルタントの本質が少しずつ見えてきた気がします。ある程度の型がある中で成果を追求する前職の法人営業では味わえなかった感覚であり、大きなやりがいへと繋がっています。
私の場合、第二新卒採用だったからこそ、前職のスキルを評価してもらえ、一方でコンサルティング業務に対するポテンシャルも見ていただけました。異業種からのチャレンジで覚えることは多く、努力する場面は多かったですが、一つも後悔はないですし、転職して良かったと感じています。
今、第二新卒と呼ばれる社会人1〜2年目の方にアドバイスするとしたら、「ジョブチェンジできる転職の機会は限られているから、迷っているならトライしたほうが良い」ということでしょうか。日立コンサルティングであれば、常に目線を向けてくれ、助け船を出してくれる上司や先輩方がいますし、同じタイミングで入社した仲間=同期たちも支えになってくれます。縦・横・斜め、全てにおいて風通しの良い社風なので、異なる部署の方であっても違った視点のアドバイスをもらえたり、ざっくばらんに悩み相談ができたりします。総じて面倒見の良い社員が集まる会社だと実感していますので、“一緒に働く仲間”に不安を感じる必要はありません。自らが一歩を踏み出し、困った時に「聞きに行ける」のであれば大丈夫です。
今後の目標に関しては、私自身まだ漠然とした部分もあるのですが、自身の強みとなる専門性を身につけたいと考えています。その先にある「何かを極めたコンサルタント」になるべく、今後も成長していきたいです。