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ワーキングマザー特集

育児もキャリアも全力投球する姿を見せ、勇気を届ける存在になりたい。

社会イノベーションコンサルティング本部
コンサルタント 横森 佑衣

Yokomori's Profile 2018年に新卒入社。2年目に1年間の産休・育休を取得し、シングルマザーとしてフルタイムにて復帰後10か月でコンサルタントに昇格。現在は、大手IT企業のヘルスケア新規事業企画で能力を発揮している。

コンサルタントの働き方×日系企業の手厚さがある
日立コンサルティング

写真:横森 佑衣

社会課題解決に長期的に従事する仕事がしたいと思い、新卒で当社に入社しました。入社後はアナリストとして調査を中心にプロジェクトに関わり、新社会人として必死に取り組んでいました。そして、まだまだキャリアを軸とした生活を続けるつもりでいた、入社二年目の春。予期せぬ妊娠がわかりました。同期には出産経験がある方がほぼおらず、全てが初めての経験でした。「コンサルタントとしての仕事と育児は両立できるのか?」不安で仕方なかったです。
そんな折、当時の上司が自分事の様に親身になってくださり、会社側・社員側の双方から話を聞くチャンスを下さいました。そして、妊娠がわかった直後に抱いていた不安な気持ちが少しずつ解消されていったのです。むしろ、コンサルタントという職種は仕事と子育てとの両立がしやすい!?と考え方が逆転することなります。

まず話を聞いたのは人事部です。会社の出産・育休・復職後に関わる諸々の制度を教えて頂きました。昨今、多くの企業で女性の復職をサポートする制度が整っているとは思いますが、日立コンサルティングはその中でも非常に手厚い印象を受け「なんとかなりそう」と思うことができました。

<日立コンサルティングのサポート制度例>
(1)育休:1人の子どもに対して、小学校1年修了時の3月31日までの通算3年を限度に必要な期間。
(2)リターン・エントリー制度:出産、育児、介護若しくは介護に準ずる看護、または配偶者の転勤のために退職する社員が登録し、本人の希望と会社のニーズが合致した場合には、再雇用等を行うこと、等

次に社員側の話として、先輩ワーママから、妊娠〜復職の体験談を聞くことができました。特に、先輩ワーママが、裁量労働制度(裁量労働制度(「働いた時間の長さ」ではなく「仕事の成果」で報酬を支払う働き方をめざす制度)を活用しフルタイムで仕事をされていることを知り、「コンサルタントだからこそ、育児と仕事の両立が可能ではないか」と思うようになりました。

妊娠中も、マネージャーからタスク単位で仕事を頂くという働き方(キャリアステップについて)で、妊娠前と同じプロジェクトの仕事を続けていました。上司は、妊娠中の様々な体調トラブルを考慮の上、タスク量を調整してくれました。
一般的に、妊娠中の仕事は身体的にかなりきつく、上司も中々安定して仕事が振れない。当事者としては罪悪感を覚えるケースもあると思います。一方コンサルティングの仕事は、タスク単位でメンバーが動いているので、マネージャーと相談しながら自分の担当タスクを決めていくことができ、妊娠中でも仕事がしやすいと言えるのではないでしょうか。

妊娠しているため無茶はできないとは言え、まだ自分は社会人2年目。「スポンジのように知識を吸収し、若手として成長していく時期」とも思っていました。そして上司は、一つ一つのタスクから、きちんと学びが得られるよう、綿密に指導してくださいました。例えば資料作成でも、「この小さな矢印の意味は?」と非常に細かい部分まで見てくださり、「メッセージの一貫性を持たせるためには、全ての情報にきちんと意識を向けることが大事」と指導頂きました。また、プロジェクト全体の目的に対し、自分の仕事はそのうちの何に貢献しているのか、各タスクのアウトプットがどう関連しているのか、など、プロジェクトの成功に意識を向けて仕事を進めていく面白さも教えて頂きました。“人が資産”のコンサルですが、“育てる文化“が根付いているのは日立コンサルティングの良さかと思います。

産休に入るまで、つわりもある中での仕事が大変だった事は間違いありません。けれどそれ以上に、コンサルタントとして成長できたと思える約半年間でした。この経験を通じ、制約がある中でも仕事ができる、かつ自分も成長できるのが日立コンサルティングなのだと感じました。

全力育児・段階的な復職を経て
「子どもがいても昇格したい」

大きなトラブルなく産休に入りましたが、私の場合産休前から、子どもが1歳になるまで全力で子育てすると決めていました。というのも、先輩ワーママから「しっかり休んで子育てしたら、自然と働きたい!とエンジンかかるよ(笑)」と聞いていたからです。そのためこの時期は仕事関連については殆ど何も(笑)その代わり、モンテッソーリ教育の本を読み漁ったり、幼児向けの資格を取る等、とことん育児と向き合いました。

1年間の全力子育てを経て、先輩ワーママの言っていた通り「早く働きたい!」と、これまでにないモチベーションで復職することができました。ただ、以前とはプライベート環境が劇的に変化しているのも事実。そのため、まずは生活に慣れることを第一に、同じチームの先輩ワーママと同様、社内の事業企画案件で復帰することを上司に提案頂きました。
また、日立社員向けの「復職支援セミナー」にも参加しました。セミナーは、復職者と上司のお互いの理解を深めるべく、子育てママの働き方やキャリア感についての講義や、実際に復職された方の1日スケジュールなどを紹介頂きました。モチベーションMaxで復職したものの、長期的なキャリアについてはイメージがなかったのですが、セミナーを通じ「それが普通!」と後押しされた気持ちになり、とにかくこのやる気をパワーに仕事を取り組んでいこうと、前向きになることができました。

社内案件で約2か月間慣らしワークをした後、顧客案件に参画し、本格的に業務をスタートしました。知識のキャッチアップ含め顧客との打ち合わせでの会話のテンポについていくのもやっとで、現場は違うな、と改めて感じました。

そんな折、昇格者発表がありました。身近な先輩や後輩がどんどん昇格しているのを目にし、「若手の中で自分は置いてかれている・・・」と感じ、やり場のない感情が溢れ大人泣きしてしまいました。
それと同時に「子育て期は仕事をセーブ?そもそも私はまだ社会人約2年目。キャリアの“キャ“の字もないから全然セーブしたくない!」と思う気持ちが沸々とわいてきました。
時間的な制約の中で、精一杯仕事とも向きあい、成長するためにはどうすればよいのか?仕事の“生産性”を高めていく課題に加え、仕事による“成長性”を高める課題が見えてきた自分は、更に真剣に自分のワークスタイルに向き合うこととなります。

限られた時間でも
成長の幅は無限大
業務時間内の
学びと時短で勝負

今までになく成長への強い意欲を持っていた復帰後。とはいえ保育園のお迎え時間はやってくるし、朝も晩も子どもにつきっきり、おまけに夜泣きもついてきて睡眠確保もままならないとくると、パソコンに向かう時間も一人で勉強する時間も中々取れないのが現状です。そのため、当たり前ではありますが「業務時間内でいかに効率よく学ぶか?」が勝負です。

まず、実案件のタスクについて、一つ上のポジションが対応する、よりチャレンジングな内容に取り組めるよう、上司に調整をお願いしました。アナリストポジションは、ある程度作業手順のレールが敷かれた状態で手を動かすことが多いです。一つ上のコンサルタントポジションでは、タスクや手順を自ら設計し、顧客打ち合わせのファシリテーション、作業全体の管理等、タスクの難易度が上がります(キャリアステップについて)。初めの頃は「この調査設計で良いのか?」「問題に対する対応はこれで妥当か?」など、悩む場面が多々ありましたが、上司からの熱心な指導や頼れる先輩からのアドバイスを頂きながらお仕事を進めていくことができました。

案件以外にも、業務時間内の学びの機会は多くあります。まず、社会的な課題の理解を深め、将来像を考える事業部内のワーキング活動に参加しました。知識取得は勿論、調査やメンバーとのディスカッションを通じ、課題起点でソリューションを組み立てていくコンサルティングの基本ノウハウを学ぶことができました。また、有志メンバーでの財務会計の学習会、会社側がセットしてくださるグロービスの研修等も受け、案件以外の学びの場はフル活用しました。
「こんなにやりましたよ!」みたいな言いっぷりですが、正直な所、子どもが寝静まった後に自己学習を進めるのがきつかったのが裏事情です(笑)世の中の働く親御さんの葛藤って、案外こういったところにあったりしますよね。

仕事のやり方の面では、日々工夫するようにしています。資料の方向性をラフな段階で上司と確認し、精度と速度を上げるように心がけています。ざっくりとしていても、最初に方向性を確認しておけば、家事・育児中に頭の中で資料を作り、PCに向かう時間を減らせます。また、時間がない中で効率的な仕事をするために5分でも時間が空けば会話をしてすり合わせるなど、隙間時間もうまく活用するようになりました。

上司の指導、プロジェクトメンバー含め沢山の方からのサポートもあり、復職後10か月で無事昇格することができました。昇格はもちろん嬉しいことでしたが、それ以上に、ワーママとしてステップアップしていく感覚を掴めたことが今の私にとって大きな自信になっています。

Message

女性の社会進出が進んだ現代、「ある程度キャリア形成した後に、出産・育児等のライフ形成を」と考えている方が多いのではないでしょうか。ですが、女性の場合は特に、キャリア形成したいタイミングと、子どもが欲しいタイミングが重なることが多々あると思います。そのため必ずしも「キャリア→ライフ」の順番が、全員に最適とは限らないのではないでしょうか。これまでの偉大な先輩ワーママさんがやり遂げた「子育てしてからキャリアを築く」の多くの実績は、私たちに「いつでもキャリアは築ける」という選択肢を与えてくれました。これに加え「子育てしながらキャリアアップする」という選択肢があれば、「何かをセーブしなければいけない」という葛藤をせず、もっともっと楽な気持ちで、自分のキャリアとライフの設計ができるのではないかと思います。「激務のコンサルティング業界で若手のうちから仕事と育児を両立してきたシングルマザー」という珍しいロールモデルとして、「そういう選択肢もありだな」と思ってもらえるような存在になりたいです。

人生の選択肢は人それぞれ。日立コンサルティングは多種多様な方のライフを尊重し、存分に能力を発揮させる機会を提供してくれる会社だと思います。「個々人の置かれた状況を理解し、意見をきちんと聞く。そして、できる範囲で適した環境をセットしようと動くのが当たり前」という考え方が根付いているから、無駄に傷つくことなく仕事に集中できるのだと思います。

私も引き続き、幼児期の育児を存分に楽しみつつ、コンサルタントして活躍する女性のone of themであり続けたいと思います。

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