2017→ 2024
新卒で入社して間もない頃、前回のインタビューを受けた時点では、電力事業者の新たな決済サービスに付随する大規模システム構築支援を担当していたのですが、インタビュー後もトータルで約3年半プロジェクトを続けることになりました。その後、日立グループの営業系データをグローバルで統合するプロジェクトに数年携わり、今は大手自動車メーカーの情報システム部門で戦略企画の支援にあたっています。
入社7年目を迎え、携わったプロジェクトが3件のみというのは、当社でも珍しいのですが、このキャリアは私自身が希望していた「様々な業界をじっくりと見て、視野を広げたい」、「海外の大学に進学し、培った英語力を活かしたい」という願いを叶えてもらったものです。キャリアパスについてコミュニケーションを取る中で、上司も私に“ジェネラリストをめざして欲しい”と伝えてくれていましたし、相思相愛のキャリアと言えると思います。これまで日立グループ内の案件も、外へ飛び出す案件も受け持ったのですが、両方を経験することで「日立グループの構造や強み」を深く知ることができたと考えています。
新人時代と入社7年目となった今の、一番の変化としては「コンサルタントにとって、クライアントと伴走することが重要である」という事に気づけた点です。キャリアを重ねて様々な知識が身につくと、つい他社での成功事例など正論を振りかざしたり、自分のみで検討を進めてしまったりする傾向が強まります。しかし、クライアント自身が変革したい、と思わなければ、サステナブルな成果は出ません。たとえ私たちが速く走れたとしても相手に歩調を合わせ、クライアントに“気づいてもらう”ことを心掛けています。そして、このスタンスを保つためにもクライアントの持つ知識量を把握し、志向や企業風土に応じたコミュニケーションは大事にしているところです。クライアントから「鈴木さんって、コンサルタントっぽくないよね」と言われることがあるのですが、クライアントに寄り添い、伴走しているが故の感想だと捉えています。
また、過去と比較してスキルが磨かれたと感じるのは、アウトプットの質やスピードはもちろん、中長期的な視点で意義と目的を考える癖がついたことでしょうか。今の方向性のままでこのプロジェクトはクライアントに価値を提供できるのだろうか?そもそもこれが実現したいことなのだろうか?と“現状を疑える”ようになったのは、前回のインタビュー時からの成長かもしれません。
働き方の変化でいうと、コロナ禍を経てという部分もありますが、リモートワークも認められ、「より効率的な働き方を志向できる」点が大きいと感じています。正直、過去にはコンサル業界全体としてハードワークをせざるを得ない働き方がゼロではない時代もあったと耳にしましたが、当社では「このほうが、効率が良いのでは?」という提案は次々と採用されています。
それと前回のインタビューを受けた頃から、社内のフットサルサークルやマラソンサークルに入って活動しているのですが、コロナ禍を経ると改めて「社員同士が部署を超えてつながりを持てること」のありがたみを強く感じられています。会社がサークル費を一部バックアップしてくれていることも大きいですね。
他にも、オフィスがどんどんキレイになり、モニターなどのハード面も充実しました。福利厚生は総じて、充実ぶりを増しているのではないでしょうか。「今、入社する社員は羨ましいな」なんて感慨も、社歴を重ねて会社の良い変化に触れているからこそ、持てる感想なのかも知れません。
一方、前回のインタビューからキャリアを重ねていっても“変わらない”と感じるものもあり、代表的な事として、社員教育の手厚さが挙げられます。社内には多くの研修プログラムや勉強会がありますし、形式ばった場面以外でも、周囲に何でも気軽に相談できる雰囲気なので“知識の吸収”を図ることができています。もちろん「学びへの積極性」は求められますが、知的好奇心が旺盛な方にとって、学ぶ環境がしっかり整っている職場と言えるのかと思います。
それと仕事に対する“やりがい”に関しても、変わらず感じられています。日立コンサルティングのコンサルタント、という立ち位置だからこそ、様々な企業の裏側や仕組みに触れることができますし、そこから共通の課題・解決策を見出すことができる。シンプルに「飽きることがない仕事だな」と思えますよね。これは一貫してブレない感想です。もっと言うならば、キャリアを重ねることで見える景色がさらに広がり、社会を見る目もより鋭く、広く、深くなったのではないでしょうか。
欲をいうならば、各コンサルタントが得たナレッジ・ノウハウがデータベース化され、部門やチームを越え、全社員によりスムーズに共有される仕組みがあれば最高ですね。私自身、今後当社でキャリアを歩む中でそんな“社内改革”にも積極的に取り組むことができたらと考えています。
これまでのキャリアを自己採点するなら、80点くらいの満足度があります。足りない20点でいうと、個人として成果が出せていても、チームを率いるという角度ではまだ課題を感じる部分があります。私個人がクライアントに高品質なアウトプットを提供できることは当然として、より大きな成果を出して、チーム全体が評価を得られるところへ持っていけるようになることが次の目標です。
また、前回のインタビュー時に、「単に海外企業の日本支店で働くのではなく、日本企業のグローバル進出や価値創出に貢献する仕事ができたら」という動機で日立コンサルティングを選んだという話をさせてもらいましたが、この気持ちをさらに深め、より社会貢献性の高いプロジェクトに挑戦することも目標です。日本の社会は課題だらけです。私は日立コンサルティングにて、言語や業界の壁を越えて社会課題の解決に尽力できれば嬉しく思います。